ごあいさつ
当法人がある橿原市十市町は、地図で見ますと、桜井市、田原本町、橿原市の境目辺りに位置しています。大和三山の中の耳成山、大神神社の大鳥居、また田原本町味間の街並みなど、施設の2階からは、懐かしさを覚える原風景を見ることが出来ます。施設は四方を広大な田園に囲まれていて、緑豊かな静かな環境の中に事業所があります。数々の歴史を刻んだ旧村ではありますが、この村も高齢化が進み、人口減少の一途を辿っています。施設から100m位離れた場所に、十市神社(十市御縣坐神社:とおちのみあがたにますじんじゃ)があります。秋には、7基のだんじりが、神社に続く旧村の家と家の間の道路をはっぴ姿の青年団の人と共に、かけ声高らかにお宮入りします。1年中で一番大きな催しです。23年間、この十市町に施設が建ってから、毎年欠かさず、みんなで、だんじりを見ることが恒例となりました。グループホームで生活する人は、その日は、1人ひとり自由に、模擬店のたこ焼き、焼きそば、フランクフルトなどを買って食べています。笑顔の1人ひとりは、すっかり、この町の住人です。現在、法人には、障がいを持った人が、毎日50人~60人が通所して、グループホームでは、35人が生活をしています。地域の方からは、行事の際は、いつも声をかけて下さり、誘って下さり、本当に心地よい23年間を過ごすことができました。地域で安心して働き、暮らしていけたのは、何よりも、地域の方の理解と協力の賜物と心から感謝しています。そして秋祭りが終わったら、景色は冬色になり、1年の終わりを迎えます。今、施設の周りは、田植えが終わって、40㎝~50㎝に成長したお米(苗)が、四方を取り囲み、風になびいている姿は、本当に美しいです。又、風に揺れると苗が一斉に、喋り出したようで、おもしろいです。どうか、今年もりっぱな美味しいお米が食卓に並びますようにと祈りながら、稲穂が垂れ下がる秋を楽しみにしたいと思います。 先日、ある新聞の記事が目にとまりました。「あまり自分以外の状況に左右されず、今の自分を中心に四季に沿って生きることが健康的だという事、自然を頼りに、あまり精神的に振り回されないように・・」奈良にお住いのお医者様が書かれた一文でした。「自然を頼りに生きること」・・心に刺さりました。私たちは、これからも、この場所で、自然の命に囲まれて四季を感じながら、日々の活動が優しくて愛おしいものになるよう寄り添いながら生きていきたいと改めて思いました。

社会福祉法人橿原ふれあいの里福祉会
理事長 吉田 壽子